豊田市美術館
豊田とよたしびじゅつかん
かつて「七州城」のあった丘の上の豊田市美術館は、近代~現代の国内外を問わず、幅広い所蔵品が集められています。
また、美術館の建物は建築家・谷口吉生氏の代表作の一つとされています。館内には、講演会やコンサートなどを行う講堂、ライブラリーをはじめ、テラスを見ながら食事・喫茶が楽しめるレストラン、美術に関する書籍や様々なグッズが並ぶミュージアムショップなどの施設があります。
屋外には大きな池のある庭園が整備されており、水と緑の空間は、市民の憩いの場となっています。
__展覧会情報__
企画展「吹けば風」
2023年6月27日(火)~9月24日(日)

思いがけず感じる清風、偶然目にとまった道端の花など、ほんのわずかな間だけ私たちの意識をとどめる小さな発見。この展覧会では、通常は見過ごされ、忘れられてしまうような細やかな発見や驚きに注目し、そうした体験を見つめなおします。
本展のタイトルは、明治生まれの詩人・高橋元吉が詠んだ詩の「咲いたら花だった 吹いたら風だった」という一節からきています。それがなにかわかるまでは「なにか得体の知れないもの」でよいと言い、先入観を取り払っておおらかな気持ちで物事を見ようとするこの詩人にとって、世界は新鮮な発見に満ちていたかもしれません。

本展に参加する4人の作家もまた、日々の生活や旅先での体験に取材しつつ、五感を介してなにかを感じるときに自身に起こる変化をつぶさに観察し、作品を見る人の細やかなものに反応する感性を刺激します。会場では、4人の作家がそれぞれつくりだす4つの体験をお楽しみください。
[観覧料]
一般1,300円(1,100円)/高校・大学生800円(600円)/
中学生以下無料
※( )内は前売り及び20名以上の団体料金
※ 障がい者手帳をお持ちの方(介添者1名)、豊田市内在住又は在学の高校生、及び豊田市内在住の70歳以上は無料[要証明]
※ 料金は企画展ごとに変更になります。詳細は公式サイト等でご確認ください
コレクション企画「枠と波」
2023年6月27日(火)~9月24日(日)

1960~70年代は、進む都市化によって周りの環境が目まぐるしく変わり、社会の制度や枠組みも大きく変化した時代でした。写真や映像、音響の録音機器などが個人ユーザーに届くようになったのもこのころです。そうした時代に美術作家たちは、たとえば車に乗って延々と続く高速道路を運転するときに開ける視界、日々目にするものをひたすらに写真に収めていく行為といった、あたらしくもすでに日常となった体験を作品へと接続し、目の前の景色を、文字や言葉を見つめ直し、口から発し、耳にする音を再考しようと試みました。
本展では「枠と波」をキーワードに、豊田市美術館の所蔵作家のなかから、おもに1960~70年代に言葉や音、日用品や身近な風景を取り込み、見ることや聴くこと、体験することや記憶することそのものを制作へと重ねた作家たちを紹介します。また、とりわけ狗巻賢二、野村仁、櫃田伸也、堀尾昭子、松澤宥の5人の作家については、70年代以降の作品も織り交ぜて展示し、50年ほど前から今日につながる問題意識を探ります。
[観覧料]
一般300円(250円)/高校・大学生200円(150円)/中学生以下無料
※( )内は前売り及び20名以上の団体料金
※ 障がい者手帳をお持ちの方(介添者1名)、豊田市内在住又は在学の高校生、及び豊田市内在住の75 歳以上は無料[要証明]
※ 料金は企画展ごとに変更になります。詳細は公式サイト等でご確認ください。
関連イベント
■担当学芸員によるギャラリートーク
識者によるレクチャーなども予定。豊田市美術館公式サイトにて随時ご案内いたします。
【開催日時】7月8日(土)、9月9日(土)/15:30~

年間行事
>> 多彩な企画展・常設展を開催
斬新なテーマや若手アーティストを起用するなど、話題性のある企画展を随時開催。
同時に、テーマ性のある常設特別展も展開していき、見応えのある内容で作品や芸術性を提供し続けています。
>> 講演会や美術館コンサートも
企画展などにあわせて、アーティストや講師、評論家などを招いた講演会も開催しています。
また、クリスマスコンサートなど、美術館でコンサートを開催することも。
多彩なイベントが随時開催されるので、こまめに情報をチェックするのがおすすめです。
>> ふるさとチョイス♪ 「ふるさと返礼品」
「ふるさと納税」とは、生まれた故郷や応援したい自治体に寄附が出来る制度です。
手続きをすると、寄附金のうち2,000円を超える部分については所得税の還付、住民税の控除が受けられます。
自分自身で寄附金の使い道を指定でき、地域の名産品などのお礼の品もいただける魅力的な仕組みです。
「豊田市美術館」返礼品の詳細は、コチラからご確認ください。
企画展「帝国ホテル二代目本館100周年 フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」
2023年10月21日(土)~12月24日(日)
前期11月19日(日)まで/後期11月21日(火)から

アメリカ近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライト(1867-1959)。「カウフマン邸(落水荘)」や「グッゲンハイム美術館」で知られるライトは、「帝国ホテル二代目本館(現在は博物館明治村に一部移築保存)」や「自由学園明日館」を手がけ、熱烈な浮世絵愛好家の顔も持つ、日本と深い縁で結ばれた建築家です。
帝国ホテルが落成したのは、いまからちょうど100年前の1923年、関東大震災の発生当日にあたります。災禍を生き延びたことで、ライトに大きな名声をもたらしたこの帝国ホテルは、広大な敷地に客室のほか劇場や舞踏会室などさまざまな施設を備えた、それ自体が都市であるかのような壮大なプロジェクトでした。そこには、ライトが過去に出会った多様な文化からの応用が認められ、またこのときの試みは、以後のライトの建築のなかで豊かな展開をみせることになります。周囲の景観との有機的なつながり。ミクロとマクロ、部分と全体のダイナミックな呼応。自然と結びついた高層建築の構想。帝国ホテルとはまさに、彼にとって結節点に立つ建物だったことがわかります。
2012年にフランク・ロイド・ライト財団から図面をはじめとする5万点を超える資料がニューヨーク近代美術館とコロンビア大学エイヴリー建築美術図書館に移管され、建築はもちろんのこと、芸術、デザイン、著述、造園、教育、技術革新、都市計画に至るライトの広範な視野と知性を明るみにする調査研究が続けられてきました。本展ではこうした近年の研究成果をふまえ、財団およびエイヴリー建築美術図書館の全面的な協力のもと、帝国ホテルを基軸に、多様な文化と交流し常に先駆的な活動を展開したライトの姿を明らかにします。
世界を横断して活躍したライトのグローバルな視点は、21世紀の今日的な課題と共鳴し、来るべき未来への提言となるはずです。

[観覧料]
一般1,400円(1,200円)/高校・大学生1,000円(800円)/中学生以下無料
※ ( )内は20名以上の団体料金及び前売り券料金
※ 前売券の詳細及び観覧料の減免対象者及び割引等については当館ウェブサイトをご確認ください
関連イベント
ケン・タダシ・オオシマ氏、ジェニファー・グレイ氏による記念講演会
日時:10月21日(土)14:00~
会場:講堂
定員:150名 聴講無料
その他関連イベントについては、決まり次第、美術館ウェブサイト、SNS等でお知らせします。

「コレクション展 歿後20年 若林奮」
2023年10月21日(土)~12月24日(日)

自然に対する独自の視点と精緻な観察に基づく作品で、戦後日本美術に大きな足跡を残した彫刻家・若林奮(わかばやし いさむ/1936-2003)。
若林のつくり出す作品は、寡黙で多くを語ることはありません。装飾的なものを削ぎ落した禁欲的な形態、鉄や硫黄などの素材による緊張感に満ちた表面、そこには、深い思索から生まれる繊細な詩情と深遠な思想が漂っています。それは、彫刻とはどのように在りうるのかという根源的な問いから発するものであり、また、自然やそこにある事物を自己という唯一の存在を尺度として認識しようとする、作家自身の具体的で私的な探究の所産と言えるでしょう。若林の作品が持つこのような特徴が、彼をして現代日本美術の流れのなかで重要な位置を占めさせています。
豊田市美術館では、若林奮の作家としての重要性を鑑みて、その仕事を全体的に見渡せるよう収集に努めてきました。そして、作家が亡くなる前年の2002年には、生前最初で最後の大規模な回顧展も開催しています。今年は、若林が歿して20年の節目にあたります。この機に、豊田市美術館が所蔵する若林作品をまとめて展示して、その作品に向き合い、改めてこの稀有な作家の思想に触れます。

[観覧料]
一般300円(250円)/高校・大学生200円(150円)/中学生以下無料
※( )内は前売り及び20名以上の団体料金
・豊田市内在住又は在学の高校生の方
・豊田市内在住の18歳以下の方(満18歳から最初の3月31日まで)
・豊田市内在住の満70歳以上の方
その他、観覧料の減免対象者及び割引等については、公式サイトを確認ください
※ 本展覧会は、同時開催の「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」展の観覧券でご覧いただけます
基本情報
- 所在地
- 〒471-0034 豊田市小坂本町8-5-1
- 料金
- 常設展:一般300円[250円] 高校・大学生200円[150円]
[ ]内は20名以上の団体料金
小・中学生 無料。企画展は都度定めます
障がい者手帳をお持ちの方(介添者1名)、豊田市内在住又は在学の高校生及び豊田市内在住の75歳以上は無料[要証明]、その他、観覧料の減免対象者及び割引等については豊田市美術館ホームページをご確認いただくか、美術館へお問い合わせください。
※ 料金は変更になる可能性がございますので公式サイト等でご確認ください - 営業日・時間
- 10:00~17:30
(入館は17:00まで) - 電話番号
- 0565-34-6610
- 駐車場
- 無料 250台(普通車243台、大型バス7台)
- トイレ
- 有
- 定休日
- 月曜(祝日は除く)、設備・保守点検・展示替え等の期間、年末年始
- 公共交通機関でのアクセス方法
- ◎名鉄豊田線/三河線「豊田市」駅下車。徒歩約15分
◎名鉄三河線「上挙母」駅下車。徒歩約20分
◎愛知環状鉄道「新豊田」駅下車。徒歩約15分 - 車でのアクセス方法
- ◎東名高速道路「豊田IC」より約15分
◎東海環状自動車道「豊田松平IC」より約15分
◎伊勢湾岸自動車道「豊田東IC」より約20分 - 関連サイト
-
豊田市美術館公式サイト
豊田市美術館公式Twitter(@toyotashibi)