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【コラム】星は東から西へと動く

  • 掲載日:2023/03/31

夜空に光る星たちが、時間とともに東から西へと動いてゆくことを「日周運動」、星座が季節とともに移り変わってゆくことを「年周運動」と呼んでいます。これらの星の動きは、地球が自転しながら、太陽の周りを公転しているために起こる見かけの動きで、星は、天球上を1日あたり361°回転することになります。

日周運動(自転に伴う星の動き)

夕方東の空に昇ったオリオン座が、夜中には南の空に見え、明け方には西に沈むのは、地球が西から東に1日1回転(自転)しているからですが、この星の動きを“日周運動”と呼んでいます。北半球では、星はほぼ北極星を中心に、1時間に15°ずつ東から西に回転していることを覚えておくと、星の位置を見当付けるときに便利です(360°÷24時間=15°)。また星が1度動くのにかかる時間は、4分(60分÷15°=4分)です。

年周運動(公転に伴う星の動き)

さそり座は夏の宵空で、オリオン座は冬の宵空で見ることができるのは、地球が1年かかって太陽のまわりを1周(公転)するからです。つまり私たちは地球というメリーゴーランドに乗って、外の景色(星空)を見ていると思えばいいわけです。この星の動きを“年周運動”といって、1日に約1°東から西に動きます。(360°÷365日=0.986°)また同じ星座が見え始める時刻は、1日に4分ずつ早くなり、1ケ月後には2時間も早くなることを覚えておくと便利です。

星の位置の表し方
星の位置を示すときは、グラフのように必ず直行した二軸の座標を使って表します。この二軸の取り方は様々ですが、星や星座を探すときに最も一般的な座標が、私たちが無意識のうちに使っている方位と高度で表す「地平座標」です。

地平座標

天球
星空を眺めていると、まるで丸い大きなドームのような天井にはり付いた宝石のように見える。この丸天井のことを天球という。
天頂
観測点における鉛直線を上に無限に延ばした点。空を見上げて真上のこと。
地平線
天頂から90°下に離れた大円。空と地面との境界線のこと。
高度
地平線から天頂に向かって測った角度。つまり高さのこと。
方位
北を0として東へ回る向きに測った角度。つまり方向のこと。北は180°。南を0として西へまわる向きに測る場合もある。
子午線
北と天頂と南を結んだ線。
南中(正中)
星が子午線を通過する瞬間。つまりその星が最も高く昇ったときのこと。

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