<豊田でみつけた逸品>--高香園の「手摘み茶」 | 【公式】愛知県豊田市の観光サイト「ツーリズムとよた」
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<豊田><豊田でみつけた逸品> 高香園の「手摘み茶」

掲載日:2018年5月31日(木)



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ここは豊田市吉原町。よしわら、というだけあって、「葦」だらけの「原」っぱだったのを刈谷藩主が開墾を命じて、茶の栽培が盛んになったという古い歴史があります。刈谷藩の財政を大きく担ったと言われるほど製茶産業は興隆したそうですが、時代の流れで一面の茶畑がいつしか工場や宅地へと変わり、150軒あったというお茶農家が今や3軒に。茶畑に向かう道にも、ぽつりぽつりと見える程度です。

1945(昭和20)年創業の「高香園」の畑を見せていただくと…思っていたのと全然違う!!茶畑と聞いて思い浮かべたのは、かまぼこ型のアレだったのですが、ココの畑には大人の身長ぐらいある茶の木が広がっています。「かまぼこ型の茶畑は、機械摘みです。この畑では、剪定で木の形を整えず、お茶摘みさんが1枚1枚手摘みしています」と話すのは、三代目園主・野場義尊さん。京都府茶審査技術競技大会に優勝したことのあるスペシャリストです。

高香園

案内された畑の茶の木は52年もの。なんと寿命は100年!これは手摘みだからこその特徴で、機械摘みだとそうはいかないといいます。「無理にカットすることは植物もストレスがかかるのです。そうすると養分があがっていかない。だから機械摘みの寿命は40年ほどなんですよ」。柔らかな新芽はとてもみずみずしく、触るたびに香りが立ち上がるほど。この見事な葉は、有機肥料を使った土づくりのなせる業なのだとか。

愛知特有の伝統的な摘み方「しごき摘み」は、奥に手を入れ親指と人差し指で茎をはさみ、ずらしていくとプツプツッと新芽が離れます。手摘みさんが通った後の木は見事に枝だけが芯のように残っています。簡単なように見えますがこれがとても難しい!結局私たち12名が摘んだのは30分で2.1kg。ベテランさんは半日で15kgも摘むのだそうです。茶(荒茶)になるのはこの1/6だそうですから、その貴重さは推して知るべし。

今回は体験ということで茶娘の衣装も着せていただきました。丈の短い着物に赤い前掛、姐さんかぶりの白い手拭。手に装着する手甲は、枝などから手を保護するためなんだとか。男性もほらこの通り。意外に似合いますね!

ほどほどに体験させていただいた後は製茶工場へ。なんとここはもともと、瓦屋根を乗せ土壁で覆われた味噌蔵を移築した茶葉を置く所。「葉は摘んだ瞬間から酸化してしまい赤くなってしまいます。美しい緑色を保つためにこの土壁は最適なんですよ」。確かに入ってみるととても涼しく、湿度も調節されているよう。昔ながらの製法というのは、とても理にかなっている贅沢な作り方なのだと感じました。自然仕立ての茶葉は、1年に1度のみの収穫しかできず、1年で工場が稼働するのは25日。それだけにこの時期はすべてに気が抜けません。

面白かったのは、そのままの「荒茶」と、そこから葉脈や茎・古い葉や枯れた葉を取り除いた「碾茶」の味比べ。苦味が残り、粗さのある「荒茶」に比べ、「碾茶」は甘さと風味が強く感じられます。碾茶を粒子状にしたものが抹茶ですが、口当たりや味・香りがもっとも優れているのが石臼挽き。この石臼も手作業で作られていて、それを作る職人さんも貴重な存在なのだそうです。また火入れの技術もポイント。原料の良さを上手に引き出せるかどうか、好む香りを引き出せるかどうか…お茶の雰囲気を変える、まさに茶師の腕の見せ所です。

さてお楽しみ、茶めしの試食と緑茶、ほうじ茶の試飲タイム。おでん屋さんで出される茶色の炊き込みご飯…ではなく、なんとココのは白飯に塩とてん茶を混ぜたもの。シンプルですが、香りがとてもよく、さわやかで、とても食べやすい!「豚丼の時は、白飯部分を茶飯にするとさっぱりして食が進むんですよ」。さらに一緒にいただいた水出しの深蒸し茶も、甘さと柔らかさ、そして飲んでいる最中にも唾液が出るようなうま味があって非常に美味。

高香園

お店では抹茶と茶菓子で休憩。できあがった茶葉は、注文があってから詰め、抹茶も注文後に石臼で挽きます。挽きたて、詰めたての味は、やはり美味しい!どんな条件の時も、自分が美味しいと思う味と香りとなるよう、土づくりから一貫生産してきた園主の思いが、ここでようやく結実するのです。

商品情報

◆手摘み抹茶の焼き菓子 
1個250円(税別) 
※ 5個入り・10個入り・20個入りも有り
抹茶を贅沢に使用したしっとり食感の焼き菓子のセット。かなり濃い抹茶の焼き菓子だから、茶やコーヒーにとっても合いますよ。

手摘み抹茶の焼き菓子

◆手摘み茶葉と手摘み抹茶を贅沢に使用したオレ、抹茶の焼き菓子・ほうじ茶の焼き菓子のセット 3,330円(税別)
※ ご希望に合わせて贈答品をお作りできます

手摘み茶めし

◆手摘み茶めし (左側(袋):450円/税別 右側(カン):650円/税別)
三河地方に伝わる茶めしの味をお手軽に。抹茶の原料「碾茶」が茶めしになります。すしごはんの要領で炊き、塩と砂糖と酒で味付け。炊きあがってから少し時間をおいて混ぜると、ご飯のべたつきがなくなって、より美味しく食べられるそうです。

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